医療法人晃仁会 フクロ歯科医院

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ご家庭での歯周病の予防

まずは規則正しい生活が一番の基本です。 そして汚れをつけない仕組みづくりとしてのブラッシングによるプラークコントロールが重要です。またできればサプリメントなどの栄養強化を行って歯周病の予防効果を高める取り組みをしていただければ最高です。

ブラッシングの仕方

歯周病対策のための正しいブラッシングの仕方を覚えましょう。ゴシゴシとこするのは、歯も歯ぐきも痛めます。歯並びや口の中の状況、年齢などによってそれぞれ効果的なブラッシングの方法があるので、衛生士の指導のもと自分にあったものを選びましょう。 ここでは一番の基本になるバス法について解説します。

バス法

歯周病の予防・治療に効果的な方法。歯と歯ぐきの間の歯垢を取り、歯ぐきをマッサージします。毛先を歯と歯ぐきの間に45度の角度で当て、歯と歯ぐきの間に入れ込むような形で細かく(歯一本分程度)歯ブラシの柄を振動させて磨きます。力を入れすぎたり、硬めの歯ブラシをつかったりすると歯ぐきをいためるので注意しましょう。コツはゆっくりと磨くことです。(爪の根元に小麦粉をおいてそれを歯ブラシで払ってみてください。ゆっくりやらないと小麦粉が残ってしまいます)

ハブラシの選び方

歯垢(プラーク)除去の鍵になります。驚くほど多くの種類が販売されていますが、自分の口に合うものを見つけるのが大切です。 大きすぎると細かく動かせずに磨きのこしを作りますのでヘッドが小さめのものを 毛の材質はナイロンが清潔に保てます。毛先がまるくなっているものも歯ぐき(歯肉)を傷つけないのでよいでしょう。 硬さは好き嫌いがありますが、歯と歯ぐきのことを考えると「普通」か「軟らかめ」がお薦めです。 柄はストレートのものほうが良いようです。丸くなっているものは、歯や頬にあたり、磨きにくいことがあります。 使っているとだんだん毛が開いたり、曲がったりしてきます。その時には新しい歯ブラシに替えましょう。ゴシゴシ力を入れて擦ったり、大きく動かし過ぎると10日から2週間で替え時を迎えてしまいます。これでは少し早すぎます。歯みがき方法をチェックし直しましょう。

歯磨剤の使い方

歯みがき剤はあくまでブラッシングを補助するものであり、歯みがき後の爽快感を増したり、多少の薬効成分効果があるものと考えた上で自分にあったものを選びましょう。むし歯予防のこともありますのでフッ素配合のものがむし歯予防に効果があります。歯周病予防には殺菌作用や止血作用のある成分が含まれているもの、冷たい水や空気がしみる知覚過敏のある方にはその薬効のあるものが最適です。 研磨剤については出来れば入っていない物がベターですが、歯面の着色(タバコのヤニや茶渋等)が気になるときは、研磨剤配合のものを使用するとよいでしょう。ただ、歯の表面を磨きすぎて、削らないように注意が必要です。また象牙質知覚過敏症の方は使用しないほうがよいでしょう。

その他、歯垢を取るのにお薦めの道具

 

デンタルフロス(糸ようじ)

歯と歯の間を清掃する道具の一つです。歯と歯が接している箇所のすぐ下は最も歯垢が溜まりやすく、歯周病もむし歯も出発点になりやすい場所です。歯と歯の間に隙間がなくても使用できます。歯の面に沿わせるように歯と歯の間に入れていき、歯と歯の接触面からポケットの入り口まで、糸を前後上下に動かしながら清掃します。 無理に力を入れて行うと歯ぐきを傷つけます。使い方については、歯科衛生士の指導を受けましょう。

歯間ブラシ

歯と歯の間が広い(広くなった)人やブリッジを入れている人にお薦めの道具です。市販もされていますが、隙間に合ったサイズを使用しないと効果が少ないばかりでなく、歯ぐきを傷めることもあります。爪楊枝と同じ使い方では効果はありません。選び方、使い方に関しては、歯科衛生士の指導を受けましょう。特に前歯のインプラントやブリッジ治療後には歯間ブラシの使用により歯肉が下がり、審美性を欠いてしまう結果を導くため注意が必要です。

電動歯ブラシ

手が動きにくい人、手が不自由な人におすすめ! 電動歯ブラシも様々な製品が販売されています。コード式・充電式・電池式各々使い勝手が違います。 選ぶポイントは、振動の大きさ(強さ)・歯ブラシの大きさです。力が強すぎるものは歯や歯ぐきを痛める上、歯ブラシが大きすぎると口の中で自由に動かず、磨き残しが出ます。弱い力で超音波(スーパーソニック)を利用して磨くものをオススメしています。歯科衛生士の指導を受けてから使うのがベターです。歯垢の除去効果は普通の歯ブラシと極端には変わりありません。

ご家庭でのサプリメント療法

なぜ歯周病においてもサプリメントが必要なのでしょうか?
良くかめない人は、1~2回の食事では変化がなくても、2~3年と経過すると、ビタミン・ミネラル・食物繊維摂取量が激減していきます。また常に栄養摂取状況が歯の状態によって変わるため、通常の食事だけでは栄養成分が不足してしまいがちです。
更に生活習慣病にかかりやすいため、その予防として体調や食習慣、栄養バランスを整えるためにも効果があります。

しかしビタミンや歯周病菌の殺菌作用がある製剤などを飲む場合は、きちんと医師に相談するのが一番ですし、歯磨きなどをきちんと実施した上での、更なる予防策として試してみると効果的です。

現在、歯周病菌の殺菌作用が報告されている成分としては

  • 乳酸菌
  • カテキン
  • カモミール
  • クランベリー
  • クローブ

などがあり、また歯周病に効果効能があるサプリメントとされているものとしては

 

  • カルシウム
  • クランベリー
  • 各種ビタミン

などがあげられています。

食生活の改善

歯周病に限らず何らかの病気にかかっている方は食生活を見直し、 また健康な身体を維持するためにも食生活は非常に重要となります。

食生活としては、カロリーオーバーになると肥満傾向になることにより、脂肪細胞からの 「炎症物質」の分泌が増え、血管をとおり口腔内に到達し、歯周病の進行に影響します。 またこの炎症物質が増えた状態が続くことにより、免疫システムのバランスが崩れ、 抵抗力が低下し、更に歯周病にかかるリスクが高まりますのでカロリーオーバーには要注意が必要です。

また歯周病は動脈硬化の未病状態とされ、糖尿病とも深く関わっていますので、 糖尿病になりやすいような高脂肪、塩分、糖類が多く含まれている食事も避け、 過度のアルコール、食べすぎ、偏食も控え、 バランスの取れた食生活を心がける事が何よりも大切になってきます。 とくだん歯周病にはこれを食べればといった食材はありません。 栄養バランスの取れた食生活を心がけることが重要です。 (脂質の摂取は特に重要で、できるだけ体によい油をとるようにしましょう)

十分な睡眠・ストレス

睡眠不足になると人間の体は抵抗力が落ちますので、 細菌に感染しやすくなるため必然的に歯周病への感染リスクも高まってしまいます。

また睡眠不足によるストレスも人間の身体にさまざまな悪影響を与えますので当然、 歯周病にも大きく関係してきます。ストレスが溜まっていると気付かないうちに歯ぎしりをしたり、 歯を強く噛む事が多くなるため、歯周病の進行を早めてしまう事もあるのです!

忙しい毎日を送っている現代人は睡眠不足になりやすく、ストレスも溜まりやすいと思いますが、 歯周病に限らず健康な身体を保つためにも十分な睡眠をとり、溜まったストレスは早めに解消するように心がける事が非常に大切です。

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