歯科衛生士ブログ
口呼吸をしていませんか?
皆さんの中にはエアコンが苦手という人もいるのではないでしょうか?
しかし、「エアコンをつけると喉が痛くなる」、「朝起きたとき、喉がガラガラ」、このような人は、エアコンだけの問題ではないかもしれません。
呼吸は鼻でするもの
本来、哺乳類である人間は、鼻で呼吸を行います。
そのため、鼻は呼吸に適した構造になっており、いくつかの重要な役割を持ちます。
1.ホコリやウイルスの捕獲
これは、鼻毛の効果によるものです。
ほこりやウイルスを捕獲することで、きれいな空気のみを体内に送り込めるようにします。
2.湿度の調整
これは、鼻水の効果によるものです。
鼻水は1日に約1リットルも分泌されていますが、なんとそのうちの約7割は、鼻を通る空気を加湿するために利用されているのです。
3.温度の調整
鼻で呼吸した空気は、体温で温められ、温度が35〜37℃にもなります。
口での呼吸では、ここまで温度は上がりません。
冷たい空気を送ると、肺の免疫力が低下するリスクがとても高くなります。
気づいたら喉が痛い、それは口呼吸になっているというサインかもしれません。
⻭への影響
口呼吸は、口内トラブルの原因にもなります。
1.口臭や着色の原因になる
人間は、1日に1〜1.5Lの唾液を分泌します。
なぜこれほど多くの唾液が必要なのでしょうか。
その理由のひとつは、唾液に抗菌作用や殺菌作用があるということです。
しかし、口呼吸をすると唾液は乾いてしまい、その役割を果たすことができません。
そのため、菌が繁殖し、口臭や⻭の着色が発生してしまうのです。
2.虫⻭や⻭周病の原因になる
先程お伝えしたように、口呼吸をすると口の中で菌が繁殖しやすくなります。
また、⻭は「酸(酸性)」に弱いです。
通常は唾液が酸を中和してpHを調整するのですが、口が乾いていてはこの役割も果たせず、⻭が溶けてしまいます。
3.⻭並びが悪くなる
⻭は、「舌からの圧力」と「頬や唇の筋肉からの圧力」のバランスがとれる位置に並んでいます。
そのため、口呼吸をしていると「頬や唇の筋肉からの圧力」がかからず、出っ⻭や受け口になってしまう傾向があります。
エアコンが苦手なそこのあなた。もしかしたら、苦手なのはエアコンではなく鼻呼吸なのかも??
⻭にも悪影響があるので、口呼吸に気づいたら早めに対処するようにしましょう!